神奈川ハンガリー経済友好協会
Kanagawa-Hungary Economic Friendship Association
活動報告
ハンガリーと日本の関係
歴史背景
我が国とハンガリーとの国交は、1869年オーストリア・ハンガリー帝国 の使節が我が国を訪れ、両国政府間に修好通商航海条約が締結されたことに始 まりました。その約100年前の1771年、ロシア軍の捕虜となりカムチャツカに 流刑の身であったベニョフスキ伯爵が牢獄から逃れて我が国を訪れています。
明治天皇の御前演奏を 初めて行った外国人は、ハンガリー人バイオリニストであったレメーニ・エデ とされ、鹿鳴館でコンサートも行いました。また、明治政府の騎兵隊は、馬をハン ガリーから購入し、多くの陸軍士官もハンガリーで訓練をしました。日・独・伊・ ハンガリー4カ国同盟が締結された時代もあり、ホルティ提督からは昭和天皇 に駿馬「白雪」が贈られています。
駐日大使
最初の大使は、アンタル政権下のラーツ・イシュトヴァーン大使で、早稲田大学への留学経験を有し、ハンガリー側の友好協会会長を務めらていました。
2代目はホルン政権下のシュディ・ゾルターン大使で、古くから我が国を専門としていた職業外交官です。引退後は両国間の経済関係を専門とするコンサルタントとして活躍されています。その後、第1次オルバーン政権では、我が国の近代史について大学で教鞭をとっていたセルダヘイ・イシュトヴァーン助教授が3代目大使になりました。同大使は、ハンガリーにおける日本学の草分け的存在で、若き日に芥川賞作家の宮本輝氏と知遇を得て神戸大学に学び、在京大使館で勤務されておりました。4代目ダブロナキ・ジュラ大使も3回の在京大使館勤務を経験され、日本語が堪能な外交官です。
5代目ボハール・エルヌー大使は、かつて外交官日本語研修にて、約1年間の日本滞在経験があります。第2次オルバーン政権発足後の2011年に就任した6代目セルダヘイ・イシュトヴァーン大使は、第1次オルバーン政権時(第3代駐日大使)に続く2度目の駐日大使です。
2016年以降、駐日大使を務める現職のパラノビチ・ノルバート大使は、名古屋大学大学院で博士号を取得し、ジャーナリスト、ビジネスマンとして長年我が国で活躍されており、日本語が大変堪能な親日家大使です。
ハンガリーについて
ハンガリーの首都ブダペストは、ドナウ川沿いに位置する都市で別名ドナウの真珠と呼ばれ、ヨーロッパで最も美しい街の一つと言われています。
観光資源が多く、しかし欧州の中でも西欧諸国に比べ物価が比較的安いこともあり、年間270万人を超える観光客が訪れる、世界の中でも有数な観光地として数えられています。
日本でも東欧諸国の入り口として、また隣国のオーストリア、チェコ、クロアチアなどと共に観光する国として知られています。オーストリアの首都のウィーンには、電車やバスでたったの3時間で行くことができる交通の便の良さも人気要素の1つなのかもしれません。
ブダペストの見所はドナウ川周辺に集まっています。ドナウ川に架かる橋の上から見る景色は、昼・夕方・夜いつ見ても美しく、幻想的な光景です。異文化の建築が多いということもありますが、日本人である私たちにとっては新鮮で、一度見るといつまでも心に残る風景となるでしょう。
また、ブダペスト内には他にもたくさんの見所があります。聖イシュトバーン大聖堂はその中の1つ。大聖堂内部の広大さ、荘厳な雰囲気には圧倒されることでしょう。街中にはレトロな路面電車も走っており、どこかなつかしさを思い起こさせる古き良きものが残っているのも、ハンガリー、ブダペストの特徴です。
ブダペストでは夜景も有名です。ドナウ川沿いでは夕暮れ時からライトアップが始まり、太陽が沈んだ頃には表情を変えた街並みを見ることができます。ライトアップされた王宮、鎖橋、国会議事堂を全て見渡すことのできる、マルギット橋からの眺めは、忘れらないほどに美しい夜景です。
ハンガリー略年表
-
紀元前1世紀より ローマ領パンノニア州
-
紀元4世紀 フン族が侵入し、ローマ人を駆逐
-
896年 ハンガリー民族定住
-
1000年 ハンガリー王国建国
-
1241~1242年 蒙古軍襲来
-
1526~1699年 トルコによる占領
-
1699~1918年 ハプスブルグ家統治
-
1867年 オーストリア・ハンガリー二重帝国
-
1920~1944年 ホルティ摂政によるハンガリー王国
-
1920年 トリアノン条約(領土の3分の2を割譲)
-
1941~1945年 第2次世界大戦(枢軸国側)
-
1946年2月 共和国
-
1949年8月 人民共和国
-
1956年10月 ハンガリー革命
-
1989年10月 共和国に体制転換
-
1999年3月 NATO加盟
-
2004年5月 EU加盟
-
2007年12月 シェンゲン領域加入
-
2012年1月 2012年1月基本法(新憲法)施行